ルアンプラバーンの夜明け闇が退く前、托鉢僧の行列が修行の逍遙で前生業報を解きほぐす。それぞれの事情は黙言に埋めておいて分かち合いと再分配でしばらく伸びる娑婆世界。存在に対する憐憫に赤くなる目頭、布施で少しでも豊かになる慈悲心が空色に染めるメコン川の水煙のように、異邦人の魂をしっとりと濡らす。すらりと伸びた大棟の上に夜明けが開けるが童子僧たちが打つ法鼓の法音、寺院の前で花を売る少女の笑顔、朝市の笑顔のお嬢さん、仏の應身達が世の声を見ている。誰かには来ないルアンプラバンの夜明けは、敬虔さと自己省察の底知れぬ沼だ。 2023. 2. 5. 05:01 ラオス ルアンパバーンで 雲静2025. 5. 2. 09:45북한산 淸勝齋에서일본어로 번역